曾祖父母が、長男の家である私の実家に移り住んできたのが
私が中学生の時。
その後は祖父の実家が、「車で2時間走らせて使用する物置」と化してから18年間、
曾祖父母はもういなくなってしまったが、定期的に祖父がメンテナンスに行っていた。
さすがに祖父も80歳後半。
いつまでも物置として使っていても歳をとるにつれて片付けが大変になるのではと
家族全員に片付けをしないかと申し出た2017年。
お片付け屋さんの種類はいろいろあれど、
私がその時勉強していたライフオーガナイザーの先生にお願いすることになった。
はじめは、
「物置にして使っているだけだから、そんなに物はないんだ。
家族だけでも、やってしまえば時間はかからない。」
「人にお金を出して頼むほどのものじゃない。
あんなところに人様をあげるのは心苦しい。」
といっていた祖父母や父も、
結果として、2日間かけて片付けがすべて終わった最終日には、
家族全員が満足そうな上に、笑顔が柔らかかった。
お片付けをお願いしてよかった理由
家族の心配を押し切ってお片付けをお願いしてよかった理由
(1)体力と時間
昔堅気の祖父は特に、自分で身体を動かして自分で直すという考え方が強い。
しかし、昔と比べて身体が衰えているということを自分たちで理解できていないため、
実際に家の片付けをやってみると父は腰痛が強くなり、祖父は息切れと休憩が多かった。
3人のライフオーガナイザーさんと一緒に役割分担しながらすすめられたおかげで
2日間という短い期間で完了させることができたため、
結果的に体力気力と精神的に少ない負担で終わらせることができた。
日にちがもっとかかっていたら、家族もどんどんいやになっていただろう。
(2)決断力が早まった。
祖母はものが捨てられない。
もともと物を大事に使い、もったいないという思いがあるのはもちろん、
物を見るたびに思い出がよみがえるため、捨てることができないようだった。
しかし、まだ使えるけど自分では使わない、というものもたくさんとっている。
「誰かが使ってくれたら」という思いらしいが、結局は少なくとも18年間眠っていた代物だ。
そんな祖母にとって、赤の他人であるライフオーガナイザーさんに話を聞いてもらうというのは
とても効果的だった。
ひとしきり思い出を話した後、
「おばあちゃん、これはどうする?」と聞かれると、
「あといぃ! 捨ててちょうだい^^! 寄付できる場所とかあったら教えて」
と、一つ一つ思い出を心に刻むように物を手放していった。
片付けをしたその後
みんなできれいにした祖父の実家。
その後、将来の解体費用だけでも今のうちに捻出しようという名目の元、
必要最低限のリフォームをしてから賃貸として貸し出すことになった。
あれよあれよという間にリフォームが終わり
あれから2年もしないうちに、祖父の実家には新たに素敵な4人家族が住むことになった。
以前はただただ朽ちていく寸前だった祖父の実家。
今では小さい兄妹が駆け回り、
就農した旦那さんに、祖父や父がいろいろとサポートをしているらしい。
新たな人のつながりも生まれ、生き返った祖父の実家。
これからも形は変われど大切にしていけたらと思っている。
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